本当に食べていけると思いますか?

野末和彦

2010年08月26日 14:57

経営者の方、事業主の方に

「将来どうしたいですか?」

と、質問すると大半の方は

「細々と自分ひとりだけ食べていければいい」

と、答えます。

私は失礼を承知で

「本当に食べていけると思いますか?」

と、質問します。

そうすると大半の方が黙ってしまいます。

なぜこんなやり取りをするのかと言いますと

経営者の方や事業主の方が

今の得意先をずっと確保できるだとか

今と同じだけずっと働けると思っているからです。


実際にこんなことがありました。

30歳で起業された方(現在45歳)の話です。

当初は若く体もムリがきき、現場でも土日も休まず働いたり

営業も自分でこなしていたんですが

45歳になった今気付いたことがあるんです。

それは得意先が代替わりをしてしまって

その2代目が45歳になった自分と取引をしてくれなくなった

ということです。

私は今、無料相談の担当をしていますが

対応する人が若くてよかった(言うほど若くないですが・・・)

と、よく言われます。

人間は年齢が同じだとか、近いということに

非常に親近感が湧くのだと思います。

また、年齢を重ねることで、体力的にも休まず働くことは

難しくなり、営業にでようとする意欲も失われます。

30代でどんなに売上があがっていようとも

人を育てることや人に仕事を任せることができない方は

また、人を雇うことができない方は将来非常に辛い思い

をすると思います。

もしかしたら30代で稼いだものをすべて吐き出さなければ

ならないかもしれません。

何のプランもないまま、ただ、今独立できるから独立するのでは

将来の行きつく先が見えています。

ご自身の3年後、5年後、10年後、20年後はどうなっているかしっかり

シミュレーションしておくべきです。

私は経営者の方や事業主の方に将来辛い思いを

してほしくないので、敢えて質問します。

「本当に食べていけると思いますか?」


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